存在における最大の恩恵

アッラーは人間に、数え切れないほどの恩恵を与えて下さいました。私たちはいつでも、アッラーの恩恵と恩寵の中を行き来しています。崇高なるアッラーは、私たちに聴覚と視覚という恩恵を与えて下さいました‐そして多くの人々は、それらの恵みを受けてはいないのです‐。また私たちに、理性、健康、財産、家族という恩恵を授けて下さっただけでなく、太陽・天・地・被造物と共に、私たちに全世界を従えさせて下さいました。『そして、たとえアッラーの恩恵を数えようとしても、それを数えくすことは出来ない。』(クルアーン16:18)

でも、これら全ての恩恵は、私たちの短い人生の終わりと共に、無くなってしまいます。このような中、この世で幸せと安らぎを提供し、その効果があの世にまで及ぶ唯一の恩恵というものが、イスラームへ導かれるという恩恵なのです。それこそはアッラーがそのしもべに授けて下さった、最大の恩恵です。

アッラーが、他ならぬイスラームという恩恵を崇高なるご自身に結び付け、次のように仰せられているのは、こういった理由によります。『この日、われはあなた方に、あなた方の宗教を完成させた。また、あなた方にわが恩恵を完遂し、イスラームがあなた方の宗教であることに満足した。』(クルアーン5:3)

人間に対するアッラーの恩恵は、何と偉大なものでしょうか。アッラーは彼を闇から光へと脱出させ、彼の満足する宗教へと導いて下さったのですから。そしてそれは、人間がそれゆえに創造された意味と役割‐つまり、アッラーを崇拝すること‐が実現するためだったのです。人はそれによってこの世での幸せと、あの世での素晴らしいご褒美を頂くことになります。

また、アッラーの私たちに対するお恵みと恩寵は、何と偉大なのでしょうか。アッラーは、私たちが人類に出現した最善の共同体となるべく、私たちを選んで下さったのですから。そしてそれは私たちが、「ラー・イラーハ・イッラッラー」という言葉を担うためだったのです。それこそは、アッラーが全ての預言者を遣わされた理由でした。

ある無知な人々が、イスラームの改宗によって自分たちには恩義があると考え、預言者rに恩着せがましくしたことがありました。その時、アッラーは彼らに対し、全ての恩寵と恵みはアッラーにのみ属するということを、ご注意になりました。というのも、彼らがこの宗教へと導かれることを容易にして下さったのは、誰ならぬアッラーだったからです。アッラーは仰せられました。『彼らは自分たちがイスラームを受け入れたことで、あなたに恩を着せる。言ってやれ。“あなた方がイスラームに改宗したことで、私に恩を着せるのではない。いや、アッラーがあなた方を信仰へとお導きになったことで、あなた方に恩をかけられたのである。あなた方が本当のことを言っているのなら。”』(クルアーン49:17)

アッラーの恩恵は沢山あります。しかし、かれが私たちに対して「恩」として言及された唯一の恩恵が、イスラームという恩恵であり、かれを崇拝し、唯一の存在とすることへの導きなのです。

でも、この恩恵が継続し、堅固なものとなるためには、感謝が必要です。アッラーはこう仰せられました。『もしあなた方が感謝するのなら、われは必ずや、あなた方に上乗せしてやろう。』(クルアーン14:7)

では、この恩恵に対し、どのように感謝すればよいのでしょうか?

それは次の通りです:

宗教を固守し、そこについてまわる害悪に耐えること。

英知と忍耐と共に、イスラームを紹介し、そこへと招くこと。